住宅の購入は、人生で最も大きな買い物になるという方が多いでしょう。誰しも理想の住宅を手に入れたいと願うものですが、購入後に欠陥住宅や手抜き工事によるトラブルに巻き込まれるケースも耳にします。こうしたトラブルを避ける手段のひとつが「ホームインスペクション」です。
ホームインスペクション(住宅診断)を行うことで、中古住宅や中古マンション、新築の売買時に、中立的な専門家のアドバイスを受けることできます。ぜひ活用したいホームインスペクションですが、費用の相場や内容などを知りたいという声が多く聞かれます。
そこで今回、ホームインスペクションの内容や一般的な費用の目安、注意するポイントなどを詳しく解説します。ぜひ、夢のマイホーム購入のために活用してみてください。
ホームインスペクション(住宅診断)は、住宅診断士(ホームインスペクター)と呼ばれる専門家が、中立的な立場で建物のコンディションについてアドバイスを行う業務のことです。住宅の劣化状況や欠陥、改修すべき場所の有無に加え、おおよその費用の目安を判断してもらうことができます。
中古住宅の購入や売却前にホームインスペクションを行うことで、安心して不動産の取引を行うことが可能です。居住中の住宅を診断することもできます。
ホームインスペクションの検査は、外回り・室内・床下・屋根裏(天井裏)・設備の5つの項目から構成されており、建物全体が調査対象となっています。水回りや配線など、住宅設備までくまなくチェックされるため、電気やガス・水道が使えない状態の場合は調査ができない項目が出てくる点に注意が必要です。
参照:jshi.org(日本ホームインスペクターズ協会)
調査が終わると上の画像のような報告書にまとめられ、5つの項目別に異常の有無(あり・なし)と事象の説明が詳しく記載されます。インスペクション資格を管理する日本ホームインスペクターズ協会は、ホームインスペクションを「住宅の健康診断」と例えており、問題が報告された箇所は専門家によるさらなる調査が必要と説明しています。
ホームインスペクションの費用は、依頼する専門家や業者、調査の範囲により金額が変わります。安すぎる業者は調査の質が悪かったり、調査方法に問題があるケースもあるため、信頼できる専門家選びも大切です。ホームインスペクションの費用の目安は、下記を参考にしてみてください。
ホームインスペクションの基本料金
費用:4〜7万円
調査方法:目視で行う簡易検査
ホームインスペクションのオプション価格
基礎の鉄筋調査:1万円〜
屋根・外壁のカメラ調査:2万円〜
床下内部の調査:3万円〜
屋根裏に入る調査:2万円〜
ホームインスペクションの詳細診断【合計金額】
合計金額:8〜15万円(基本料金を含めた詳細診断)
ご紹介したとおり、ホームインスペクションの価格はどこまでを対象範囲にするかによって、金額が大きく異なります。安心して住みたい、売買のトラブルを避けたいといった場合は、専用機材を用いた耐震診断や画像を提供してもらえる詳細診断を受けるのがおすすめです。
ホームインスペクションは中古住宅の購入時に利用するケースが多いものの、近年は新築や中古マンションの売買時にも行うケースが増えています。売買する住宅の種類ごとにポイントを見ていきましょう。
中古住宅
中古住宅の場合は、経年劣化による不具合や傷みが少なからず発生しています。住宅の欠陥や損傷は、素人には判断が難しく、目に見えない場所が傷んでいるケースも有るため、ホームインスペクションの利用が必要です。
中古住宅は購入後にリフォームを行うことが多く、ホームインスペクションは購入前もしくはリフォーム前までには実施し、必要に応じて基礎や柱など構造部分の補修も行いましょう。築年数の経過した建物は、耐震性能が足りない、低下していることもあるため、同時に検査してもらうと安心できます。
中古マンション
中古マンションのホームインスペクションでは、売買する専有面積のほかにエントランスや廊下、外壁など共有部分についても診断してもらうことが可能です。
専有部分については、室内の内装の仕上がりや劣化の有無、水回りの調査などを中心に行います。購入後にどこを直すべきなのか、費用や工期の目安になるため、ホームインスペクションを活用するとリフォーム計画を立てるうえでとても参考になります。
共有部分の診断は、普段目にしない管理状況や修繕の有無、周辺環境の調査が中心です。いずれも一般の人では見ても分からない、診断できない部分ですので、専門家の意見を仰ぐとより安心して購入できます。
新築住宅
新築の引き渡し前に、ホームインスペクションを行う方も増えています。
引き渡し時は専門家などを交えて立ち会いを行いますが、一般の人はどこを見ていいか分からず、ただ見て回るだけになりがちです。そこで、ホームインスペクターに同行してもらい、専門的で中立的な意見を受けると安心して立ち会いを終えることができます。
また、完成前にホームインスペクションに入ってもらうとより効果的です。完成後には見ることができない、断熱材や防音・吸音材の充填具合、耐震設備の設置状況などを、中立的な視点で見てもらえます。
ホームインスペクションを活用することで、住宅診断のプロによる中立的なアドバイスを受けられます。住宅購入は大きな金額が動く買い物ですから、安心を買うためにもぜひホームインスペクションのか通用を検討してみてはいかがでしょうか。
特に、中古住宅の場合は築年数の経過により、傷みや損傷が広がり補修が必要なケースがあります。放置しておくと、地震の際に建物が大きなダメージを負ったり、最悪の場合倒壊に繋がるケースがあるので危険です。
ホームインスペクション業者を探すときは、地元の不動産業者による紹介や口コミなどを参考に、信頼できる業者選びを行いましょう。しんやま工務店は大阪市において、長年にわたり住宅の売買に関わっており、安心できる業者探しのご協力も可能です。大阪市でのホームインスペクション業者探しのご相談もぜひお待ちしております。
2020.03.18
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