家族が増え、子どもたちが成長するにつれて、手狭さを感じ始めるようになる住まい。リビングやダイニングの広さはもちろん、部屋数が足らない、十分な収納スペースがないなどのお悩みも。収納が不足するとお部屋に物が出しっぱなしになり、片づかないことからイライラすることが増え、生活の質が下がります。
子どもの年齢にもよって理想の広さや間取りは異なりますが、家族みんなが快適に暮らせる住まいの間取りとは、どのようなものでしょうか?そこで今回は、ご夫妻とお子さん2人を想定した、家族4人が快適に暮らせるために必要な、広さや間取りについて考えます。
一般的に、4人家族が快適に暮らせる一戸建ての広さは38坪(125.00㎡)だと言われています。これは、国土交通省がまとめた「住生活基本計画(全国計画)における誘導居住面積水準及び最低居住面積水準」をもとに考えられており、「健康で文化的な住生活の基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準」と想定されている広さです。この38坪というのは建物の広さですので、平屋で38坪を計画する場合は、建蔽率(60%と仮定)で計算すると63.3坪以上の敷地が必要となります。かなり広い土地が必要になりますね。同じ建蔽率で計算した2階建の場合は31.7坪以上の敷地が必要となるイメージです。広い土地が見つかりにくく、土地の取得コストが嵩む都市部に平屋が少なく、2階建、3階建が多いのには、このような理由が考えられます。
もちろん、建物の広さが38坪ないと家族4人が暮らせないということはありません。もっと狭い家はたくさんありますし、既成概念にとらわれない発想で、空間をフレキシブルに捉えてプランニングした注文住宅もあります。
廊下やホールをなくし、玄関土間からリビングに直接つながる動線、各部屋に収納を設けず家族共有のファミリークローゼットにするなどの様々な方法で、狭くても快適に過ごせる家がたくさんあります。
ただし、狭小住宅は一般的な住宅と比べて坪単価が高めに設定されています。
理由としては、広さに関わらず、基礎、屋根、キッチンやトイレなどの水まわり設備などは必要だから。
建築家による独創的な間取りや、特別なアイデアを必要する場合は、設計費用が別途必要となるケースもあります。坪単価の割安感だけを追求するなら、ある程度の広さがある30~40坪程度の家を、シンプルな仕様で建築すること効率的だと言えるでしょう。
家族4人にとって最適な間取りは、子どもの成長段階によって変わっていきます。
子どもが小さいうちは、家のどこに居ても気配が感じられる、目が届く間取りが安心です。キッチンやダイニングの近くに和室があると、お昼寝のスペースとして重宝します。
子どもが小さいうちは個室を与える必要はありませんが、中学生くらいになると自分の部屋がほしくなります。狭くても一人に一部屋ずつ確保できるのが望ましいため、家具や間仕切りを利用して部屋数を増やすことを考えましょう。
その一方で、子どもが巣立ったあとのことも考えて計画を立てることも肝心です。
家族が4人で暮らす期間は案外限られているため、造り込み過ぎず、フレキシブルに対応することをおすすめします。
また、中学生以上になれば、親子のコミュニケーションも取りづらくなります。階段を設置するなら、あえてリビングを通る場所に設置するリビング階段がおすすめ。子どもが朝出かける時や帰宅時には必ず家族と顔を合わせる環境がつくれるほか、友人たちが遊びにくるようなら、交友関係が把握できます。
今は平気でも、高齢になったら階段の上り下りがつらくなるかも。そう考える方たちに平屋が人気です。
平屋風に考えるなら、LDK、水まわり、寝室まで1階にレイアウトすること。
いつかは巣立つ子どもたちの部屋はロフトを仕切って活用すればいい、と割り切る考え方です。子どもたちも、勾配天井や秘密基地風の閉塞感のあるロフトはワクワク感を感じるかもしれません。
子どもたちが巣立ったあとは、シーズンオフの物を収納するスペースやゲストルーム、趣味室として活用できる人気の間取りです。これから家づくりを検討される方や、リフォーム・リノベーションを計画されている方は検討してみてはいかがでしょうか?
2021.09.22
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