日中は汗ばむような陽気でも、朝晩は冷えることも多い秋本番。
暑い日が続いたと思えば、既に冬のような寒さを感じる日もあるなど、確実に季節は秋から冬へと向かっています。
そして、毎年冬が来るたびに気になるのが、ヒートショックについて。特にご高齢のご家族がいるお宅では心配です。
そこで今回は、冬が来る前にしっかりと準備しておきたい、ヒートショック対策についてご紹介します。
ヒートショックとは、気温や水温などの急激な温度変化により、血圧が大きく変動することによっておこる健康被害です。
主な症状は、失神、心筋梗塞、脳梗塞、不整脈などで、ご高齢の方に多く、寒い冬場に多く発症しがちです。
なんと、浴室での事故を含めた家庭内で起こる死亡事故の原因の25%はヒートショックなのだとか。
ヒートショックによって心筋梗塞や脳梗塞といった事態を引き起こすこともありますし、失神によって浴槽で溺れてしまう、転倒してケガしてしまうことも。
最悪は死亡してしまうこともある、とても怖いものなのです。
65歳以上のご高齢の方に多く発症するヒートショックですが、若いからといって油断は禁物です。
季節も冬だけに限ったことではなく、との季節でも誰にでも起こるので要注意。
それではヒートショックの原因、なりやすい人、その対策について考えてみましょう。
ヒートショックが生じるのは、おおむね10℃以上の差があると医学的に危険だと考えられています。
寒い冬場に、暖房で暖まったお部屋と冷えた廊下やトイレとの温度差や、冷たい脱衣所と浴室の熱いお湯との温度差をイメージしてみてください。
ヒートショックはこれら温度差によって血圧が乱高下し、心臓に負担をかけることによって生じます。
室内の気温差が大きい12月~2月の冬場にかけて多く発生しています。
ヒートショックは心臓に負担をかけることによって生じるため、65歳以上のご高齢の方はなりやすいと言われています。
高血圧の方や、糖尿病、狭心症や心筋梗塞などの心臓や循環器系、脳などに持病や病歴がある方は特に注意が必要ですが、持病のない元気な方でも発症してしまうのがヒートショックです。
もちろん、若いからといってヒートショックを発症しないとは言い切れません。
42℃以上の熱いお湯に長くつかるのが好きな方や、飲酒直後または薬や食事をしてすぐにお風呂に入る方、深夜にお風呂にはいる方などは用心することに越したことはありません。
ヒートショックは温度差によって生じるため、家の中の温度差をできるだけ少なくする必要があります。
暖まったお部屋との温度差が生じがちな冷たい脱衣所やトイレなどは、あらかじめ暖房器具などであたためておくのも有効です。
浴室暖房乾燥機などがついていないバスルームは、ふたを開けた状態で湯を沸かしたり、シャワーを使って湯を溜めたりすることで、湯気を充満させて浴室をあたためることができます。
居室も窓に内窓をつけて断熱性能をアップさせるなど、室内の温度差ができるだけ生じないようにしましょう。
ポイントは、油断をせずに、家の中の温度差をなくすこと。
寒い冬が来る前に早め早めに準備しておくことで、大切なご家族の健康被害を防ぐことができます。
ヒートショックは、温度差が引き起こす健康被害です。
近年では高気密高断熱の性能のいい住宅が増えており、浴室も浴室暖房乾燥機などであらかじめ暖めておくことが可能になったことから、ヒートショックを発症するリスクは軽減されてはいます。
とは言え、まだまだ断熱性能が不十分な住宅は多く、特に65歳以上のご高齢の方のお住まいでは注意が必要です。
窓に内窓をつける、断熱サッシに交換するだけなら、ちょっとしたリフォームでも対応可能です。
トイレも、暖房機能が付いた便座など、ヒートショック対策の設備がありますので、ぜひお近くの工務店にご相談ください。
2022.10.27
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