新築を計画するにあたっては、今のライフスタイルはもちろん、将来の暮らしやすさまで考えて計画します。
高齢になってからの階段の上り下りがつらくなることを見据え、フラットな動線の平屋に憧れる方が増えています。
平屋は上階の影響を受けないため、天井を高くすることや、吹き抜け、ロフトが可能。
どっしりと大地に根を下ろすかのような建築は地震などの災害にも強く、動線もコンパクトです。
さらに、昔ながらの平屋の暮らしはかえって新しく感じられるのか、世代を問わず人気を博しています。
そんなメリットが豊富な平屋ですが、意外と知られていないデメリットもあります。
建てたあとに「こんなはずでは…」と、後悔することがないよう、メリットとデメリットにはどんなものがあるのかをまとめました。
平屋を検討されている方はぜひ参考にしてください。
建築コストは、広さ×坪単価。
つまり広くなればなるほど建築コストは嵩み、仕様や性能を下げない限り、予算を超えてしまいます。
そこで、間取りを考えるにあたっては、できるだけ効率的な設計が求められます。
その点、平屋の家は、階段、踊り場、ホール(廊下スペース)などは不要。
フラットな動線で家事がスムーズに片づくメリットもあるでしょう。
また、高齢になるにつれて階段の上り下りがきつくなるほか、階段からの転落は家庭内で起こりがちな事故のひとつ。
階段のない平屋は、今だけではなく、将来の暮らしまで見据えた、安心・安全のバリアフリーの住まいです。
新築した住まいも、時間の経過とともに老朽化がし始めます。特に気になるのが、外観。
立地状況にもよりますが、外壁は築15年を目途に補修工事が必要となります。
屋根もまた、台風や豪雨の影響を受けることが多く、こまめなメンテナンスが欠かせません。
その際、気になるのがメンテナンスコストですが、平屋都2階建て・3階建てを比べた際、使用する材料も施工方法は建物の大きさによって違いはありますが、それ以上にコストに影響を与えるのが、足場の設置費用です。
高さのある建築物をメンテナンスするには、それだけ高い足場を組む必要がありますので、コストが高くなりがちです。
魅力いっぱいの平屋ですが、デメリットもあります。
それはなんといっても、広い土地が必要だということ。
50坪の土地があるからと言って、そのまま50坪の平屋を建てることは不可能です。
家を建てるには、建築基準法による建ぺい率や容積率が関係します。
建ぺい率や容積率は、建築地の用途地域によって定められており、50坪に対してどの程度の広さの家が建てられるのか、が決まります。
仮に、建ぺい率を第1種低層住居専用地域40%だと想定すると、50坪の場合は20坪(66.12㎡)。畳にして42畳の範囲で、LDK、家族分の個室、収納、洗面所、トイレ、浴室、玄関スペースを確保しなければなりません。
水まわりの設備はユニット化されているため、LDK、個室、収納の設計を工夫するほかありません。
このように、のびのび過ごせる住まいを希望するのであれば、広い土地を取得する必要があります。
意外と知られていないのが、「平屋の坪単価は2階建てや3階建てと比べて高い」ということ。
平屋は、2階建てと比べると階層は半分ですが、その分、平面上に広がっています。
同じ延床面積の家で比較すると、平屋は平面的に2倍の広さがあり、基礎や屋根が大きくなります。
そして、この基礎と屋根が、工事を行う上で高単価部分なのです。
つまり、工事単価の高い基礎と屋根が大きな平屋は2階建てに比べて坪単価は高くなる傾向にあります。
おおらかに暮らせる人気の平屋ですが、スムーズに建築するためには様々な制約があることをご紹介しました。
メリット・デメリットそれぞれを知ったうえで検討しないと、途中で計画変更を余儀なくされるケースや、思っていたものにならなかったというケースが。
平屋を計画される場合は、デザインや間取りだけでなく、建築予定地の周辺環境や土地価格などもよく調査しながら、総合的に進めましょう。
自分たちがイメージする平屋を実現するためにはどれぐらいの広さの土地が必要か、坪単価はどれぐらい違ってくるのかについては、家づくりのプロに相談を。
地元の信頼できる工務店なら、きっと力になってくれるはずです。
ぜひお気軽に相談してみてください。
2023.01.24
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