毎年のように発生する自然災害のなかでも、私たちの生活に深刻な影響を及ぼすものの一つが地震です。
1995年1月には阪神淡路大震災、2011年3月には東日本大震災、2016年4月には熊本地震、2018年9月には北海道胆振東部地震、2024年1月には能登半島地震と、日本中で震度7クラスの大きな地震が起こっています。
地震発生は予測が難しく、一度起こると私たちの生活は一変してしまいます。いつか来るとされる巨大地震等のニュースを見て、危機感を感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は地震対策グッズについて紹介します。
地震が起きる前の準備段階、地震発生後の避難場所での必需品、在宅避難での必需品と、状況別に解説してまいります。
「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉もあるように、自然災害はその被害を忘れたときに再び起こるもの。油断することなく、平時の備えが重要です。
そして、いつでも使えるように準備しておきましょう。
地震発生時は迅速な行動が求められるため、事前に必要な対策を講じておくことが安全と安心につながります。
●飲料水
ペットボトルの飲料水は長期保存が可能なうえ、非常時に安全で清潔な水を確保できます。
保存期間を定期的に確認し、必要に応じて入れ替えながら備蓄しましょう。
軽量で持ち運びが簡単なサイズも豊富なため、避難する際にも便利です。
●食料
非常時用の保存食は賞味期限が長く、体力を消耗しがちな非常事態でも必要なエネルギーと栄養を摂ることができます。
軽量でコンパクトな保存食も多く、持ち運びが簡単というメリットも。
その反面、ただでさえショックな状況にある災害時に食べなれないものを食べることでストレスを感じる方も多いといわれています。
お勧めは、いつも食べなれている缶詰やレトルト食品、ちょっとリッチな気分になれるお取り寄せの保存食、お菓子です。
賞味期限切れになる前にチェックし、食べきりながら交換し続けるなど、適切な管理が必要です。
●簡易トイレ
飲料水や食料と同様に必需品なのが、簡易トイレです。
簡易トイレは万一トイレが使用できない状況でも用を足せるうえに簡単に設置ができ、コンパクトなので携帯にも適しています。
使用後の処理は必要ですが、衛生的です。
仮に、ライフラインの復旧や救援物資が届くまでの約1週間、1日7回利用したと仮定すると、1人あたり49個が必要に。
家族4人だと約200個のイメージです。
●家具転倒防止グッズ
地震の揺れには阪神・淡路大震災に代表される「直下型地震」(縦揺れ)と東日本大震災に代表される「海溝型地震」(横揺れ)の2種類があり、縦揺れに対する耐圧性、横揺れに対する摩擦や衝撃の吸収性など、どちらにも備える必要があります。
ですが、賃貸住宅やマンションでは壁に穴を開けて固定するタイプの器具は使えず、木造もパネルの壁は強度が足りません。
そこでおすすめしたいのが、天井と家具を突っ張って支えるポール式器具と、家具の底に敷くマットやストッパー式器具との合わせ技。
ポール式の縦揺れに対する耐圧性、マットやストッパーの横揺れの吸収性と、器具のもつ特徴を組み合わせることにより、より安全な対策となります。
持ち出し用の地震対策グッズは、生活必需品と安全確保が基本となります。
避難場所で過ごすための持ち出し用に必要な地震対策グッズについて考えてみましょう。
●スマートフォンや携帯電話
スマートフォンや携帯電話は、充電が十分にされ、モバイル充電器や予備の電源供給装置を準備しておきましょう。
緊急通知アプリや災害情報アプリを事前にインストールしておくと役立ちます。
●ラジオ
ラジオは、緊急時に情報を得ることができる防災グッズです。
電池式のほかにもバッテリー駆動や手回し発電など、電源が不足している時でも利用できるものがありますので、検討してみてください。
●懐中電灯
懐中電灯は、停電時や夜間の避難時に照明を供給する、とても役立つ防災グッズです。
電池式や手回し発電式があり、信頼性が高いものを選ぶことが重要です。
また、予備の電池やランタンなどと組み合わせて使用すると便利です。
●衛生用品
マスク、ティッシュ、ウェットティッシュ、手指消毒剤、ビニール手袋、ゴミ袋など。
これらの衛生用品は、体を清潔に保ち、感染症の予防に役立ちます。
簡易トイレなどと組み合わせて使用することで衛生状態を維持することに役立ちます。
●医薬品
常用薬や常備薬などの医薬品は、緊急時の応急処置に必要不可欠です。
救急箱などに仕舞い込まず、必要なタイミングですぐに手にできるよう、予め準備しておきましょう。
●防寒具
寒冷地や冬の避難時に必要となるのが、防寒着です。
地震発生が夜間だった場合、着の身着のままでは体調を崩し、寒い地域では命の危険も。
軽くて携帯性に優れたダウンジャケットなどがあれば安心です。
●靴・スリッパ
靴・スリッパの準備もしておきましょう。
靴は避難時や建物内での移動時に必要ですし、スリッパは避難場所で清潔に過ごすために役立ちます。
●笛・ホイッスル
防災用ホイッスルは、災害時や緊急事態が起きたときなどに、声の代わりに大きな音を立てて救助を求めることができます。
避難場所で助けを呼ぶ必要がある状態におちいった時、体力を消耗する大声を出す代わりにホイッスルの音で自分の存在を知らせることができます。
●現金や貴重品
災害時には、スマートフォンが使えなくなることや電気が止まってしまうことが多くあるため、小銭等を用意しておくとよいでしょう。
また貴重品は保管場所も含め盗難や紛失に注意が必要です。コピーを取り、安全な場所に保管しておきましょう。
自宅や自宅周辺の安全性が確保できる場合は、避難場所に行かずに在宅避難となるケースも。
とは言え、通常の暮らしができるわけではありません。
繰り返す余震に十分気をつけながら、安全な場所でお過ごしください。
電源の確保や食料の調理のための道具など、地震発生後の在宅避難において必要な対策グッズをご紹介します。
●ポータブル電源
ポータブル電源とは、コンセントのない場所でも家電製品に電力を供給できる持ち運び可能な蓄電池のことです。
市販のポータブル電源の多くは寿命が長いリチウムイオン電池を内蔵しています。
テント内での使用や、車中泊でのエアコンでの利用、屋外でのオーディオ機器や調理器具で使用することも可能です。
地震が発生すると、通常の電気やガスが途絶えてしまう可能性が高く、ポータブル電源は極めて重要な防災グッズとなります。
軽量で、持ち運びが便利なものがお勧めです。
●災害用調理器具
電気やガスの供給が止まると通常の調理はできません。
使い捨てのカセットコンロやガスボンベ、非常用ストーブなどを備えましょう。
●簡易トイレ
地震前に準備すべき防災グッズの欄にも書きましたが、簡易トイレは必需品です。
地震の際には、水道やトイレの利用が制限されることがあります。
使い捨てトイレやポータブルトイレなど、状況に応じて適したものを備えましょう。
●毛布・寝袋・防寒着
地震により建物が損傷すれば、家の中であっても外気温の影響を受けて、とても寒くなる可能性が。
毛布や寝袋などのグッズや防寒着は、避難場所や自宅での保温効果があり、寒さから身を守るのに役立ちます。
特に寒冷地や冬場は十分な防寒対策が必要です。
地震の発生は予測しづらく、建物の倒壊や津波、火災などの深刻な被害をもたらす可能性があります。
生命に危険が生じる可能性もある地震ですが、備えることによって被害を最小限に抑えることができます。
建物や家具の耐震化、非常用の飲料水や食料の備蓄、簡易トイレ、防災グッズのなどの対策を講じることで、地震による被害を軽減することは可能です。
地震が社会や経済に深刻な影響を及ぼすことも考慮すべきです。
私たち一人ひとりがしっかりとした防災意識のもと、適切な備えを行うことで復旧作業がスムーズに進み、社会的な混乱を最小限に抑えることができます。
また、個人同士の協力体制が築かれることで、地域社会全体の連帯感を高まると共に、効果的な支援が可能になりますので、ぜひこの機会に、できるところから始めてみましょう。
2024.02.27
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